2026.10.19
企業の成長投資を実現する!名古屋の社労士が教える「助成金の有効な活用方法」03
第3回:【生産性向上と賃上げ支援】業務改善助成金を活用した設備投資と労働環境改革
近年、最低賃金の引き上げが全国的に進む中、企業には従業員の待遇改善と収益性向上の両立が強く求められています。しかし、「賃金を引き上げたくても原資の確保が難しい」「業務効率を高めるための設備投資に資金を回せない」と頭を抱える経営者様も少なくありません。
そこでおすすめしたいのが、生産性向上と賃上げをセットで後押しする国の支援制度です。
愛知県名古屋市を中心に、地域企業の経営基盤強化と労務管理をサポートする「名古屋中央社会保険労務士法人」。全5回シリーズの第3回となる今回は、生産性向上と賃上げを両立させる代表的な制度である「業務改善助成金」の仕組みと、賢い活用法を社会保険労務士の視点から解説します。
1. 業務改善助成金の仕組みと活用のメリット
業務改善助成金は、中小企業・小規模事業者の生産性向上を支援し、事業場内最低賃金の引き上げを図るための制度です。
- 制度の基本構造:事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)を一定額以上引き上げる計画を立て、あわせて生産性向上のための設備投資等を行った場合、その費用の一部が助成金として支給されます。
- 幅広い対象設備:POSレジの導入や顧客管理システムの構築、工場の自動化機械、専用業務ソフトの導入など、業務効率化や労働負担の軽減に直結する幅広い設備投資が対象となります。
- 期待できる効果:投資費用の一部を国から補填してもらえるため、資金負担を大幅に抑えながら労働環境を改革し、従業員のモチベーション向上と収益体質の強化を同時に狙うことができます。
2. 申請時に求められる労務管理と注意点
メリットの大きい制度ですが、単に設備を購入するだけでは受給できません。
- 交付決定前の購入は厳禁:事前に事業計画書を作成・提出し、労働局からの「交付決定」を受けた後に設備の発注・購入や賃金引き上げを実施しなければなりません。順序を誤ると一切支給されなくなります。
- 適正な給与計算と賃金引き上げの証明:引き上げ後の賃金が適切に支払われているか、賃金台帳によって厳格に確認されます。残業手当や各種手当の計算方法に誤りがないかなど、日々の正確な給与計算が前提です。
- 就業規則の改定:賃金の引き上げに伴い、賃金規定や就業規則の改定を行い、必要に応じて労働基準監督署への届出を完了させておく必要があります。
- 社会保険の適正管理:労働条件の変更や昇給に伴い、社会保険の標準報酬月額の随時改定(月額変更届)など、関係法令に基づく手続きを遅滞なく行うことが求められます。
3. 愛知県・名古屋市での生産性向上と助成金活用は当法人へ
設備投資計画の策定や各種見積書の精査、労働局との事前調整など、業務改善助成金の申請には綿密なスケジューリングと実務知識が欠かせません。
名古屋中央社会保険労務士法人では、名古屋市をはじめ愛知県全域の企業様に向けて、最新の制度基準に基づいた受給可能性の診断から、計画書の作成、賃金改定のアドバイスまでトータルで支援しています。設備投資と賃上げを検討中の企業様は、経験豊富な専門の社労士までお気軽にご相談ください。
次回は「【働き方改革と離職防止】両立支援等助成金でつくる育児・介護と仕事の両立環境」について解説します。